こちらのページは特集(Special Issues)の一つです。専門用語頻出による読み辛さにご注意下さい。

Cognitive Psychology 認知心理学

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認知心理学(cognitive psychology)は認知科学(cognitive science)に属する学問で、認知科学とは心(mind)とその処理(process)についての疑問に答えようとする科学です。これに属する学問では、認知心理学・脳科学・AI(artificial intelligence:人工知能)が3大メジャーとなり、その他哲学・言語学・人類学・社会学・経済学があります。


Definition
認知心理学の研究対象となるのは "cognition" です。 cognitionとは日本語で「認知」と訳されますが、心的活動(mental activity)を意味し、具体的には知識(knowledge)の習得・貯蓄・変換・使用のことを言います。赤ん坊が手で触って、口に入れて物を把握しようとする試みから始まり、大人になってスケジュールを立てたり、車のハンドルを切りながらブレーキの調整をしたりするなど、全ては認知機能が可能にしています。よって、生きている限り認知と私たちは常に一体なのです。


Contents


History
行動脳科学のところで述べた、心理学のそもそもはアリストテレスから・・・ということはもちろん認知心理学でも同じです。
Wilhelm Wundt(ヴント)が現れて(ドイツ: 1832-1920)、心理学を哲学から独立させました。彼は、"introspection"(内観)が人間の行動を説明するのだ、と説きます。同じ頃、お向かいアメリカにはWilliam Jamesが活躍。二人は心理学の父と呼ばれています。
そのうち行動主義心理学が花咲きます。1930年代のことです。行動主義心理学者John B WatsonがWundtのintrospectionを一蹴、ここいらから既に行動主義vs.認知が始まっているのですね。
1950年代後半から認知心理学は活発になります。ゲシュタルト心理学やNoam Chomsky(チョムスキー)による言語能力の説明を取り入れ、行動は心の作業、作業には能力が必要といった感じで、記憶を含める能力の発達が研究されていきます。Jean Piajet(ピアジェ)は子供の思考処理能力の発達経過について研究し、Vygotsky(ヴァイゴッスキー)と共に今日も教育心理の軸となっています。
心の作業はコンピューター機能と重なる"情報処理"かもということで、認知心理学はコンピューター科学と繋がったり、処理を生理解剖学的に理解するために脳科学と繋がったりすることになったのです。


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