
遺伝子を情報(code)メモ用紙とし、これを一枚一枚セロテープでつなげたお手製巻物がDNAだと思ってください。
巻物はケースに収めます(これが染色体)。で、巻物ケースは上下巻で一組とします(これが染色体一対)。人間を作るのに、全23組必要です。
1組目から23組目の全てはそれぞれ、中身のメモされた情報内容も情報数も違います。とっても細かい作業ですが、書き込まれた情報一つ一つに従うことで個人毎に違う特徴を付けることになります。目の色や耳たぶの形、セロトニン運搬についてなど。
巻物のどの辺に何についての情報が書いてあるかは全ての人間に共通です。例えば、発話と言語に関わる情報は、メモに"FOXP2"というタグが付いて、巻物ケース#7の組に書かれています。このように、巻物ケース何番のどこのメモ用紙に何に関する情報が書いてあるかを探し当ててタグを付けること(gene mapping)を試みる研究が"ヒトゲノム計画"(human genome project)です。2003年に解読が完了しました。
現在のところ、全部で2万から2万5千の遺伝子があるだろうとされています。情報のありかが分かることで異常の解決策が見つかりやすくなります。
更に、場所を突き止められた特定の遺伝子の情報の書かれ方を見てみると、ヌクレオチド(nucleotide [ニュークリオタイd])という、図のうちの黄・赤・緑・橙の色がついたものたちで形成されていることが分かります。nucleotidesの並びは文字を並べて言葉にするのと同じようなもので、特定の並びが特定の意味を成します。遺伝子の仕上がりはこの並びに懸かっているのです。
ヌクレオチドはA, T, C, Gとそれぞれ略して頭文字で表示されますが、ここいらから先は生物学及び遺伝子学の学習サイト等に説明の担当をお願いすることに致します。
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