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こちらのページは特集(Special Issues)の一つです。専門用語頻出による読み辛さにご注意下さい。

個人主義と集団主義

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『所変われば品変わる』
人々の行動は、文化様式によって変わってきます。
ここでは大まかに、個人主義(individualism)と集団主義(collectivism)とで違ってくる人々の行動について、主に社会心理学で学習される内容を見てみたいと思います。

ざっくり言うと、個人主義文化では社会の中にいる人員がそれぞれ独立して機能をするのに対し、集団主義文化では人員がお互いに関与・依存して機能しています。
自己や他人に対する観念の違いは、社会の捉え方などの思考やコミュニケーションを含む行動様式全に影響してきます。

それでは特徴から。
個人主義(Trandis, 1995)
  1. いかなる社会的状況において最重要視される単位は個人である
  2. 独立・単独ということに重きが置かれる
  3. 個人としての達成が賞賛される
  4. 個人の唯一性を最高の価値とする

集団主義(Trandis, 1990)
  1. 個人よりもグループとしての観点、需要、目標が重視される
  2. 社会規範や義務は喜びに通ずるものとしてではなく、グループによって決められる
  3. グループで目立つ存在の信念よりグループ全体の信念が尊重される
  4. グループ内での助け合いに常に準備ができている

日本は集団主義文化を有しているので、後に出てきた特徴たちは私たちにとって普通のことであり、むしろ当たり前ですが、個人主義文化を有する例えばアメリカ合衆国では前に出てきた特徴が当たり前となります。

では次に、特定の行動の違いです。
Yang Liuさんの『East meets West』という題材の作品が、西と東の文化の違いによる行動の特徴をシンプルながら非常によく捉えてあるので、これをもとに説明を加えることにします。青が個人主義、赤が集団主義を表しています。

自己と他人の捉え方
自己観念: Self Perception
上司: The Boss
子供の位置: Children in the Family


個人が尊重される個人主義では、自己が自己たるべきは完全に保護されています。そのため、自己は最低でも等身大に捉えることが普通で、他人も同じように個人そのものとして機能していますので、社会的役割で個人の大きさが変わることはありません。上司、部下、大人、子供、あるいは青年、熟年など差により、個人の権利が脅かされることはハラスメントや差別行為として認識されます。

人間間コミュニケーション
意見を言う: Expressing Opinion
感情表現: Expressing Feelings
連絡網: Contacts and connections


上で説明した自他の観念は思考の表現含める人間間コミュニケーションの様式に大きく響いてきます。個対個が対等である人間関係では、率直な意見交換が求められる個人主義に対し、集団主義では個人的意見は輪を崩さないことに重きを置き、間接的に表されます。連絡網での前の人から自分へ、そして自分は次の人へというつながりは、ネットワーク内のメンバーに対する信頼と連帯責任の意識がないと成り立ちません。自他をグループの一員として捉える感覚のない個人主義文化では、こういったグループとしての目標達成が難しくなります。感情表現の違いについては、Emotion気分と感情をご参照ください。

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