こちらのページは特集(Special Issues)の一つです。専門用語頻出による読み辛さにご注意下さい。

歪んだ恋愛

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LOVE は常に暖かく、だからこそずっと失くしたくない大切なものなのですが、ちょっとした何かが狂うと好ましくない形を生んでしまいます。
人間間コミュニケーション学では、恋愛の機能障害に働く、以下の3つの要素を挙げます。

  • まず一つ目は強迫性
    恋愛の初期段階で脳が出すドーパミンによる興奮が中毒性を帯び、次々に恋をしないといられないような状態を起こすことがあり、浮気の可能性も高く上げてしまいます。
    「恋愛はいつもドラマティックに盛り上がってなければ」というような観念も強迫性の原因になりますが、これはTVドラマ・映画・コミック漫画などから植え付けられ得ると指摘されます。とは言っても育ちの影響が絶大です。

  • 二つ目に嫉妬心
    男性は相手の女性が他の男性と身体的なつながりを持つことに嫉妬するのに対し、女性は相手の男性が他の女性と感情的につながりを持つことに嫉妬する傾向にあります(Buss, 2003)。なんとも進化心理学的。
    また、自尊心が低い人ほど嫉妬心が強くなるという研究結果も出ています(Knox et al., 1999)。これは嫌がらせ行為や意地悪の説明にも足ります。

  • 三つ目は独占欲です。
    ストーカー行為もこの一種です。やはり自尊心に問題のある人が抱えやすい困った欲となります。
    独占欲は相手が自分のコントロール下にいることを求めるので、依存にもつながっています。
    相手のケータイをチェックしないと気が済まなかったり、自分抜きで誰かと出かけたりするのを許さなかったりといった行動が見られます。相手の全ての行動を把握していないと不安なのです。

これらの他、DVや威圧的コントロールなど不健康な恋愛関係を築いてしまうこともあるわけですが、恋愛関係を含む人間関係の基礎は幼少時に型枠が作られます。それについて次のページで説明します。

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