
歯磨き粉の味と言われたら、恐らく多くの方が「ミント」を思い浮かべると思います。子供用ではイチゴやメロンがありますね。
これらは全て『風味 (flavor)』となります。 歯磨き粉は虫歯予防に使われるという固定観念で気が付きにくいのですが、実は『味(taste)』は「甘味」となります。flavorとtasteは別物です。
歯磨き粉の甘味は舌の味蕾を刺激し尽くして、甘味に対する感度を下げ切ってしまいます(neural fatigue)。そのため、歯磨き後にみかんが口に入っても甘味が感知されず、みかんの酸味・苦味ばかりが感知され、「まずい!」と感じる仕組みになっています。
逆に、苦いものが甘く感じられるのもneural fatigueによって起こります。
例えば、カマンベールなどのチーズではカビに苦味がありますので、このチーズを食べてからビールを味わうと、ビールの苦味感知度が鈍り甘味が引き立ちます。
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