こちらのページは特集(Special Issues)の一つです。専門用語頻出による読み辛さにご注意下さい。

続・心理学ダイエット作戦

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一日に最低限必要な成人用のカロリー(女性1200kcal, 男性1500kcal)に摂取量を抑え、運動を加えれば、正常な基礎代謝を保ちながら痩せることはできますが、そこまでガチではない人が多くおられると思います。ちょっと気にして2kg、3kgの減量を可能にするのにポイントとなる、各健康誌があげているものをまとめてみます。
  • 睡眠を確保する
    多くの研究で、遅く起きていることと体重増加とにつながりが見られるとされています。Northwestern Universityの研究調査では、遅い時間に就寝している人口は毎月最多で1kgずつの体重増加が見られるとしています(MNT)。
    一日7から8時間の睡眠を取ることで概日リズムが整い、基礎代謝および身体機能が正常に働きます。基礎代謝が落ちてしまうことは飢餓状態と同じになることで、入ってくるカロリーをなるべく燃やさないように溜め込こもうとする身体、つまり太りやすい身体になってしまいます。University of Chicagoの研究(2007)では、十分な睡眠が取れない場合、おなかをすかせるホルモンである「グレリン」の値が上昇し、満腹感を示すホルモンである「レプチン」の値が減少することが分かりました。これらのホルモンの変動の他、睡眠不足の人では体内カンナビノイドも分泌され、このホルモンは快楽のために飲食することを促してしまうそうです。
    University of Coloradoの研究(2013)では、睡眠不足を解消したところ、特に脂質と炭水化物の摂取が減少することが分かりました。 夜食症候群を発症することにもなりかねないため、遅くならないうちに布団に入り、健やかな睡眠を確保しましょう。
  • 環境を一掃する
    キッチンが汚れているとストレスになり、それが小腹を減らせる引き金になります(Cornell University)。キッチンにあるトースターやまな板など綺麗に整えておき、スナック菓子を含める食品の袋や箱は、目から離れる棚にしまいましょう。
    また、大きいお皿やごはんの茶碗を処分しましょう。大きな皿に盛りつけられると、視覚による錯覚(Delboeuf illusion)により少な目の量だと認識してしまいます(Cornell University)。
  • 腸内細菌とうまく生きる
    腸内細菌によって太りやすいものを好んだり、太りにくいものを好んだりと、食の嗜好が変わります。快便を目指すのはもちろんのことですが、高糖分や高脂肪をどうしても欲してやめられない腸内細菌はなるべく飼わないように心がけましょう。そのためには食物の知識を広げることは大事です。
    よい腸内細菌を飼いならすには、食物繊維は絶対です。最近は低炭水化物ダイエットがブームをおこしています。炭水化物は糖と食物繊維でできていますので、炭水化物を全く摂らなくするというよりは、余分な糖分(お菓子、飲料)を控えるようにして、食物繊維はしっかり摂りましょう。いも類や豆類には豊富です。これらは複合糖質あるいは複合炭水化物と言われ、砂糖・果物・乳製品などの単純糖質よりダイエット向きとされています。他には玄米やオートミールなどがあります。食物繊維には満腹感を長持ちさせる効果もあります。
    尚、最新の研究では、複合と単純で分ける炭水化物よりも "血糖指数" で食品を選んだ方が良いとのことです。高血糖指数を示すキャンディーなどの食品を避け、低血糖指数を示すフルーツやナッツ類をすすめています(Harvard Medical School )。
    また、脂質では、魚、ナッツ類、オリーブオイル、アボカドなどに含まれるものは良質で、心臓疾患を予防する効果もあります。EPAおよびDHAを含むオメガ-3脂肪酸に注目してください。アボカドについては食物繊維の含有量もトップレベルです。


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