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こちらのページは特集(Special Issues)の一つです。専門用語頻出による読み辛さにご注意下さい。

双極性障害

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双極性障害(bipolar disorder)は、かつて躁鬱病と呼ばれた気分障害の一つです。
発生率は日本では2-3%と低い数字(厚生労働省より)ですが、実際の患者数は報告されているよりも多いとされます。
この原因としては、双極性障害の存在や症状が、世間によく知られていないことが挙げられます。理解不足から大うつと混同されてしまったり、うつの症状が急によくなるので問題を抱えているようには感じられず、専門家へ赴かなかったりということがあるのです。また、知識・理解がないと、起こしてきた問題が自己の気分の上下に関係していることに気付くことは稀です。
参考:WebMD

鬱期の症状
治療の施されてない患者は鬱を経験します。寂しさ・恐怖感・倦怠感・絶望感・集中力の欠乏などが症状として顕れます。楽しんでいたものへの興味をなくす人もいます。また、体重の増減・睡眠不足と過剰睡眠・自殺願望なども顕れることがあります。

躁期の症状
躁の状態では幸福感に満ち、どんなこともやり遂げられる感にも満ち溢れます。これが行き過ぎた自己への好意、興奮を生み、眠る必要性を感じなかったり、おしゃべりになったり、気が散りやすくなったり、考えがあちこちに飛んだりします。買い物、性的行為、運転、薬物使用なども無謀になる傾向にあります。

以下は経験的観察による、よくある症状説明から省かれがちな躁期の行動パターンです。
  • 突然一人旅をしたり、失踪するようなことがあります。衝動はとても強く、「後先を考えない」というよりは、後先を考えても今行動を起すことが正しいという判断のもとに行動します。
  • 急に好戦的になります。何かしらへの怒りは衝動性から攻撃性を帯び、物を損壊したり身体的暴力を振るってしまうケースもあります。そこまではいかないまでも、社会律的には口ごたえや強い反論、もしくは怒りの態度を示すべきではない相手にも、食って掛かることがあります。
  • 人が変わったように社交的になり、人との交流欲が増します。しかし後にこのことを恥じて、穴ぐらに引きこもりたくなるほどの態度の変化を経験します。
  • 大胆な行動を取りがちになります。そのため人からリーダーシップを煽られたりすることの他、恋愛対象として人を惹き付ける度合いが上がったりしますが、態度が大きいとして逆に強い批難・敵意を浴びることもあります。
  • 創造性や生産性の高まりと衝動性が融合して、この上なく活発になります。たとえ夜中でも部屋の模様替えや作品作りなどに励むようになり、睡眠時間を厭いません。この時得られる充実感や高揚感を大切にしたいという気持ちから、治療を望まない個人も多くあります。
  • 普段は手に取らないような物に関心を寄せたりします。女性の場合ではいきなり真っ赤なドレスを買うなど、後になって「何故これを買おうと思った?」と自分ながらに思うようなデザインや色を選んだりします。男性では人におごりまくるなんていうこともあります。

日常
双極性障害は職場や家庭でのゴールを阻害します。あるアンケートでは患者の88%が病がキャリアの壁になったと答えました。予期不可能な気分変化は、患者と仕事仲間や恋愛パートナー・家族メンバーとの仲を阻むことがあります。また、この障害と同時に恐怖症を併発するリスクがの高さが報告されています。

自殺
双極性障害を持つ人は、そうでない人の10-20倍高い自殺率を有します。自殺をほのめかしたり、身辺整理をしたり、死を招き得る危険な行動を取ったりは危険信号となります。

vol.2はタイプと治療
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